帝王切開とは逆子などの自然分娩が難しい場合に用いられる分娩方法ですが、実は逆子でなくても全ての出産において帝王切開を行う可能性は0ではありません。
私も元々は無痛分娩で出産する予定でしたが、結果的に帝王切開での出産となりました。
そこで今回は私が帝王切開になった経緯も含めて、術後の過ごし方や痛みなどについて詳しくまとめていきたいと思います。
出産を控えるママさんのお役に立てれば嬉しいです☆
出産は人それぞれですし、病院によって違うところもあるかと思いますので、参考程度に読んでいただけると幸いです。
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まず初めに私が帝王切開になった経緯についてお話しします。
私は元々無痛分娩での出産を予定していました。
しかし、妊娠後期になるにつれて血圧が高くなり始め、38週0日目の妊婦健診では血圧が140を超えてしまいました。
私の出産予定日は年始だったのですが先生からは、
・血圧が高いことを考えると年内に産んだほうが良い
・無理やり下から産もうとすると時間がかかる
・陣痛で痛みを感じると血圧がさらに上がる
・血圧が上がると血管が切れるなどのリスクがある
このようなことを言われたため、話し合いの末予定帝王切開で産むことになりました。
出産日は38週と5日の日に決まり、ドキドキしていました。
ところが、38週と3日目の朝に破水したのです。
そこから病院へ行き、緊急帝王切開での出産となり午前10時ごろに生まれました。
私は妊婦健診で血圧を指摘されるまでは、本当に何事もなく順調に進んでいたため、自分が緊急帝王切開で産むなんて思っていませんでした。
しかし、出産とは何が起こるか最後までわからないものです。
私はこれを身をもって経験しました。
帝王切開は緊急で行われることもあるのでなかなか心の準備ができないことが多いです。
私の体験談を読んで、少しでもイメージが湧いて心の準備のお手伝いができたら嬉しいです。
私の場合、赤ちゃんが産まれるまでは部分麻酔、生まれた後の処置は全身麻酔で行われました。
麻酔から覚めた直後はまだ頭がぼーっとした感じで、頑張れば喋ることもできました。
夫が近くにいてくれたのでついつい喋ってしまっていたら、私の血圧が上がるからと夫は強制帰宅させられてしまいました(笑)
この時は麻酔がまだ効いていたのか、下半身の感覚はほぼなく、お腹の痛みも感じませんでした。
下半身に力が入らないので動くこともできず、ご飯も食べられないのでこの日はひたすら寝ていました。
帝王切開で赤ちゃんが生まれた直後は数秒見せてもらっただけだったので、直接触れることができたのはその日の夕方でした。
腕だけ動かすことができたので、赤ちゃんを腕枕することができました♡
とっても小さくて愛おしく感じたのを覚えています。
とは言え、母になった実感はまだなくてなんだか不思議な気持ちでした。
赤ちゃんとは5分ほどでお別れだったのですが、すぐに会いたいと思ったのでこれが母性なのか?とか考えていました(笑)
この時の私はのちに味わうことになる痛みをまだ知りません。(笑)
初めての食事は、出産した次の日の朝食でした。
24時間以上ぶりの食事です。
とてもお腹が空いていたので、朝食が楽しみでなりませんでした。
しかしここからたくさんの試練が待ち受けていました(笑)
まず、身体を起こすのが激痛でした。
お腹を切っているので腹筋を使うことはもちろんNGです。
ですが、ベッドがリクライニング式ではなかったのです!!(泣)
どうやって起き上がったかは詳しく覚えていませんが、とにかく腕の力だけで起き上がっていたと思います。
身体一つ起き上がらせるのに、1〜2分かかかりました(笑)
やっと起き上がることができ、さあ食べよう!と食べ始めたはいいのですが、今度はむせないように食べなければなりません。
普通に気をつけていればむせることはないかと思いますが、こういう時って何故かむせるんですよね(笑)
気をつけている時ほどやらかしてしまう。そんなものです(笑)
味わったことのない激痛を感じ、しばらく固まりました。
そのあとは二度とこんなことが起きないように慎重に食べ進め、約40分ほどかけて完食しました(笑)
ちなみにメニューは洋食でパンやスープ、サラダ、目玉焼きなど豪華でボリューミーでした♡
初めての食事をなんとか終えたと思ったら、すぐに歩行練習が始まりました。
点滴を引っ掛ける棒に体重を乗せながら立ち上がるのですが、本当に痛いです(笑)
身体を起こすのでさえ激痛なのだから、歩くなんてもっと痛いに決まってます。
全力で挑みましたが、あまりの痛さにミリ単位でしか動くことが出来ません(笑)
しかし、自分で歩けるようにならないと、トイレに行くことが出来ないので必死に頑張りました。
ミリ単位ですが歩くことが出来たので、自力でトイレに行くことが可能と見なされて、尿をとっていた管が外されました。
これも地味に痛かったです。
産後に受ける処置全てが痛くて、助産師さんが来るたびにビビりまくっていました(笑)
私が入院していた部屋はベッドからトイレまでの距離は3〜4メートルほどでしたが、辿り着くまでに1〜2分かかっていました。
移動はもちろん点滴の棒も一緒です。
この棒の存在がどれだけ心強かったことか…(笑)
帝王切開は会陰切開などのお股の処置がないため、排尿時の痛みはありませんでした。
ただ、便を出す際はお腹にどうしても力が入ってしまうので痛かったです(泣)
産後2日目までは母体を回復させるために赤ちゃんとは別々で過ごしていたのですが、食事とトイレ以外はベッドの上で寝て過ごしました。
赤ちゃんと面会できる数分が、唯一の至福の時間でした♡
産後3日目から母子同室が始まりました。
ちなみに、出産した日を産後0日目とするので入院してからは4日目です。
授乳は授乳室で行うのですが、それ以外の時間は部屋で赤ちゃんと2人っきりです。
新生児は1日のうちほとんどの時間を寝て過ごしますが、息をしているか心配になって何度も呼吸を確認したのを覚えています(笑)
初めは3時間おきに授乳しなければなりません。
母乳もたくさん出るわけではなかったため、搾乳やミルクの時間もあり、かなり寝不足になりました。
また、お腹の傷もまだまだ痛むのでしんどくて仕方がなかったです。
ただ、夜中に別の部屋の赤ちゃんの泣いている声が聞こえてくると『自分だけじゃない』という気持ちになり、なんとか頑張ることが出来ました。
私は帝王切開だったため入院期間は7日間だったのですが、退院する頃にはだいぶ授乳やおむつ替えに慣れることができました♪
痛みのピークは1日目〜3日目でした。
出産日当日(0日目)はまだ麻酔が効いていたのもあり、そこまで痛みは感じていませんでした。
上記でも痛みについては述べてきましたが、何をするにも痛くて『出来ることなら少しも動きたくない』そんな思いでした。
授乳室で経膣分娩のママさんたちがスタスタ歩いている中、私はすり足でチビチビと移動する。
しかも点滴の棒と共に。(笑)
出産に『どれが良い』とかは無いと分かっていても、この時ばかりは経膣分娩で産んだママさんたちのことを羨ましく思ってしまいました。
産後1〜3日目は『今が一番辛い。だんだん良くなる。あと少しの我慢。』と必死に自分に言い聞かせていました(笑)
産後4日目くらいから、点滴の棒とはお別れをしました。
とはいえ、まだ自分一人で歩くのは厳しかったため、手すりや壁をつたいながら移動していました。
ベッドからの起き上がりもまだまだ激痛なのですが、日を追うごとにだんだん痛みを感じないように起き上がるコツを掴んでいきました。
退院する頃には痛みは感じますが、手すりなしでもなんとか歩けるようになりました♪
痛み止めは、飲み薬と背中から入れるタイプと2種類ありました。
【飲み薬】
・退院後まで飲めた
・飲む量に制限あり
【背中からの薬】
・自分でボタンを押すと背中から薬が入っていく仕組み
・痛かったらいつでも押して良い
・出産後の翌日まで使えた
このような感じで、このお薬たちには本当にお世話になりました。
帝王切開の際に麻酔を背中から入れたのですが、術後はそこから痛み止めを入れられるようにしてくれていたので、新たに針を刺すなどの処置はありませんでした。
背中からの薬は自分でボタンを押すと、一瞬背中がひんやりして薬が身体に入っていくのがなんとなくわかりました。
痛かったらいつでもボタンを押していいと言われていたので、本当にたくさん押しました(笑)
正直2種類とも、効いているかは良くわかりませんでした。
しかし、“薬を身体に入れた”という事実が、少なくとも私の心の支えにはなってくれていました。
効果があるのかわからないくらい激痛でしたが、薬という存在があって本当に良かったと思いました。
産後2ヶ月までは傷がかなり痛く、歩くのもゆっくり、階段は手すりにつかまりながら。
そんな生活を送っていました。
ふと気を抜いてしまい、お腹に力を入れてしまった時は悶絶していました(笑)
産後2ヶ月以降はお腹には気を遣いながらも、割と普通に生活ができるようになりました。
痛みを感じないように生活するコツを掴んできたのかもしれません☆
現在私は産後6ヶ月ですが、腹筋の力だけで起きあがろうとするとまだ少しだけ痛いです。
完全に回復するにはもう少し時間がかかりそうです。
出産はそれだけ命懸けだったということを実感しました。
痛みは少しずつですが必ず和らいでくるので、安心してくださいね。
今回は私の帝王切開の術後についてお話ししてきましたが、出産は人それぞれであるためほんの一例に過ぎません。
ですが、なんとなくの流れをイメージをしておくことで、いざ自分がそうなった時に冷静に受け入れることが出来ます。
これから出産を控える皆様が無事に出産できますように♡
最後まで読んでいただきありがとうございました。